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マクロス7

『超時空要塞マクロス』の続編として11年ぶりに製作されたテレビシリーズ。前作から35年後の世界を描いており、一部のキャラクターも登場するなど、直接的な繋がりを見せる。突如謎の敵の襲撃を受けた宇宙移民船団マクロス7を舞台に、歌にすべてを懸けるロックボーカリスト・熱気バサラが戦場で自分の歌を伝えようと挑戦する姿を描く。
カニュ デルタ アルベド プロシ ドハウツー ドワイン ドッグカ プレート セレフ ちくせい ファック ろっか クロス ティア パズル データ バビロン ジョドパー ニヒリ ドライ スパーク イカット パプア セコイア 道のかなた あみん ロポリス ラバード トニク ヘリオト ドリーム ナビタフ フリクシ 星屑 イメチ 栗マロン テネシー マクラ トランサー ドルーズ ロボット ルーティン 美しい コロラド デイジー すうせい スパコン キンカン ぴーたん れんが

原作・スーパーバイザーに河森正治、シリーズ構成に富田祐弘、キャラクター原案に美樹本晴彦、メカニックデザインに河森と宮武一貴など、前作における主要スタッフが多く参加する一方で、監督には新たにアミノテツローが起用された。『超時空要塞マクロス』のメカニック作画監督、『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の作画監督を務め、「板野サーカス」と呼ばれる独特の戦闘シーン描写で注目された板野一郎は同時期に製作された『マクロスプラス』の特技監督を務めており、本作には参加していない。

「歌」「可変戦闘機」「三角関係」という「マクロスシリーズ」における三大要素は本作でも健在であるが、グラフィックと商業的成功(ソフト売り上げ)の達成に重点を置き平行製作されたOVA『マクロスプラス』とは対照的に、テーマ性と三大要素の中の「歌」に重点が置かれている。原作者の河森自身が「リアリズムに対する一種の破壊行為」[3]と評するような設定と演出・ストーリー展開、時に論理性を超越した主人公の行動から、一連のシリーズの中でも賛否両論の評価を得た作品である。

西暦2045年。リン・ミンメイの歌により第一次星間大戦が終結してから35年。新マクロス級7番艦マクロス7を中核とする第37次超長距離移民船団(通称マクロス7船団)は移民惑星を求め、銀河を旅していた。船団内の居住スペースには、地球と変わらぬ町並みが再現されており、100万人以上の市民が平和な日々をすごしていたが、ある日船団は正体不明の敵の奇襲を受ける(バロータ戦役)。彼らに「スピリチア」と呼ばれる生命エネルギーを奪われた兵士や市民は「生きる気力」とも言うべきものを失い、果ては生命活動を脅かすほどまでに影響を与える。

そんな中、ロックバンド「FIRE BOMBER」のボーカル・熱気バサラは、愛機VF-19改(ファイアーバルキリー)で戦場に乱入し、戦うことなく歌を歌い続ける。その行為に対しマクロス7を守る統合軍のエリートパイロット・ガムリン木崎は特に強い不快感を示し、FIRE BOMBERの新人ミレーヌ・ジーナスもバサラの意図を理解できず不満を募らせる。その一方で、敵味方の誰にも理解されない中で諦めず歌い続けるバサラに対しわずかながらその姿勢に共鳴する人々も現れ始める。ミレーヌとガムリンは見合いをきっかけに次第に親密になり、バサラの生き方にも理解を示すようになってゆく。

バサラの歌はやがて敵の兵士の洗脳を解いたり、敵の中核的存在であるプロトデビルンを追い払うといった効果を発揮するようになる。それに着目した統合軍はFIRE BOMBERのメンバーを民間協力部隊「サウンドフォース」として指揮下に置く。歌をエネルギー化する装置を身に着けたサウンドフォースは襲い来るプロトデビルンを次々に撃退し、人々はそれに喝采を送るが、それは自分の歌を伝えたいというバサラの想いとは異なっていた。自分の歌が一向に伝わらないことで、バサラは歌う意味を求め放浪の旅に出かけ、その果てに迷いを振り切り再び歌い始める。

プロトデビルンとの戦いが激しさを増す中、バサラはただ銀河に向かって歌い続ける。その歌はやがてプロトデビルンの心を揺り動かすことになる。

作品解説

製作意図
『マクロスプラス』との並行製作が決定した段階で、洋画的なリアリズム路線の『プラス』と対比する形の、荒唐無稽で漫画的な作風を前面に押し出した作品となることが予定されていた。河森正治は外見的要素から来る「思い込み」をあえて外すのが好みで、『7』は荒唐無稽に見えながらも「戦わずに歌う主人公」という点で、一見シリアスな装いを持った『プラス』よりも重いテーマを扱っていると語っている[4]。また、アニメ作品をリアリティを込めて製作した際には洗脳に近くなってゆくため、『7』のような「際どい」テーマを扱った作品の場合、海外旅行中に拳銃を突きつけられた状況で歌いだすといったような人間が出る可能性を考慮して、そこまでは責任をもてないためにあえて漫画的な表現にとどめたという趣旨の発言もしている[3]。

「戦わずに歌う主人公」というコンセプトは『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』のクライマックスにおいて、歌で異星人の心を目覚めさせながら敵軍のボス(ゴルグ・ボドルザー)だけは銃撃で決着をつけたという反省から、河森が意識した部分であった。

評価
本作では歌が特に重要な役目を持っており、音楽アニメ(ミュージカルアニメ)という位置付けもなされる。劇中のロックバンド「FIRE BOMBER」のCDアルバムとして発売された『LET'S FIRE!!』はオリコン初登場4位を獲得し、1995年日本ゴールドディスク大賞アニメ部門アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、高い評価を得た。

また本作自体も放映終了2年後に、後日談にあたるOVA『マクロス ダイナマイト7』が制作・発売されるなど、高い人気を得ている。

一方で、頭部に「口」が設けられ、コントロールシステムがギターの形状になったバトロイドに搭乗し、戦場で戦わずに歌を歌う主人公を始めとする、従来の「マクロスシリーズ」のイメージを覆すような作風に対しては放映当初から賛否が分かれた。河森も「メカファン」には嫌われるであろうという前提で製作したと語っている[3]。リアルロボット系のメジャータイトルを敢えてスーパーロボット風に脚色するという手法は、放送期間が重なる『機動武闘伝Gガンダム』と共通する部分があり、シリーズの世界観を損ねるという批判と、枠を広げて新たなファン層を開拓したという意見が分かれた点も類似している。

主人公の行動については、河森は放映当初は主人公が戦わないことについて抗議を受けたが、ストーリーが進むにつれ今度は主人公が戦いそうになると抗議が来るようになったと語っており、ファンには製作側の意図を汲み取ってもらうことができたと感想を述べている[5]。「歌の持つパワーが戦争を超えられるのか」というテーマを体現する主人公を邪道と見るか理解を示せるかが、作品評価の分岐点となった。

製作手法・特徴
歌・音楽
本作では、キャラクターの通常の声を声優が演じ、歌の部分はプロのミュージシャンが担当するという方法が採られている。ただしその事実は当初伏せられており、1995年5月21日に日本青年館で行われたライブ「LET'S FIRE!!」において初めて明かされた[6]。例外的にミレーヌによるミンメイのカヴァーアルバムという設定の『Mylene Jenius sings Lynn Minmay』では、ミレーヌ役の桜井智(現・櫻井智)が全編歌唱している。
劇中の歌を際立たせるために、本作ではバックグラウンドミュージック(BGM)という概念がなく、使用される音楽は全て劇中における歌や演奏、スピーカーから流れる音声といった「劇中曲」である(例外的に、楽器のない状況で登場人物が歌を歌った際、その場に存在しないはずの伴奏が流れることがある)。本作オリジナルの音楽に限らず、『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』や『マクロスプラス』などの挿入歌やBGMも使用されている(なお、後の『マクロスF』でも本作の挿入歌が使用されている)。
映像
オープニングアニメーションの一部では、当時テレビアニメでは珍しかった3次元コンピュータグラフィックス(リンクス制作)が使用されている。冒頭ではシティ7内に佇むバサラから一気にカメラを引いてマクロス7全景までがCGによりワンカットで描かれている。
番組開始前に放映された特別番組『マクロス最速発進!!』によれば、当時の30分テレビアニメが一話あたり2,000枚から3,000枚程度のセル画で製作されていたのに対し、本作では7,000枚以上使用されていたとされている。ただし本作の戦闘シーンはその他の「マクロスシリーズ」作品に比べバンクシステム(動画の使い回し)の使用頻度が高く、新たな敵や兵器が登場するといった一部の回を除き、可変戦闘機の変形や交戦場面、コクピットやブリッジの場面で使い回しが多用されている。
アイキャッチ
CM前後に挿入されるアイキャッチはOVA版の未放送3話も含めて39種類のバリエーションがある。使用回数が多いものもあれば、1回しか使われなかったものもある。
次回予告
次回予告は15秒で、すべて主人公であるバサラとミレーヌの掛け合いによって構成される。なお、32 - 34話、36話、37話における次回予告ラストでは『アニメージュ』1995年2月号で公募され、同年6月号で発表された台詞が採用されている。
設定・デザイン
作品世界はテレビ版『マクロス』の歴史上にあるが、エキセドル・フォルモの容姿をはじめ、メカニックおよびキャラクターデザインの一部に劇場版の設定も採り入れられている。この理由についてはマクロスシリーズ#作品の解釈を参照。
『マクロスプラス』(2040年)から5年後が舞台になるため、メカニックも試作機が制式採用される(YF-19からVF-19、YF-21からVF-22Sへ)、主力機がアップデートされる(VF-11BからVF-11Cへ)などの移行が設定されている。
メカニックデザインは河森・宮武の共通認識として前作のように細部に凝った複雑なデザインとせず、ステルス的な構成を取り入れている。初期のデザイン画では継ぎ目の線がすべて消されたものが描かれたが、実際にアニメーションで動かす際に継ぎ目がないと形がつかみづらいという問題から、継ぎ目が足されることになった[7]。
その他
主人公バサラが主役機ファイアーバルキリーに搭乗する事は放映時まで極秘にされており(しかし放映開始前に無料で配布されていた模型情報誌では同機は「熱気バサラの機体」とされていた)、それに合わせてオープニング映像も第一話のみ一部変更されていた。これはテレビ版『マクロス』にてバルキリーのガウォーク形態への変形が放映時まで伏せられていたのと同様の演出である。また特別番組『マクロス最速発進!!』ではバサラが主人公であることには触れられず、重要人物の一人として紹介されている。

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2009年02月20日 11:00に投稿されたエントリーのページです。

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